2007年06月05日

熟年スキッパー!VOL.2

前回よりの続き

このスキッパー男(正確にはこの時点ではまだスキッパーではないが)しばらく部屋で大人しくしていたらしいが、生来から落ち着きがない。ロビーに人影がなくなった頃再びフロントへ登場して、
“なぜ前金だといってくれなかった”
“前金制だと知っていたら泊まらなかった!”

などと悪態をついていたそうだがもうその頃には誰も相手にしなかった。
懲りないヤツ・・・。

そして翌朝、銀行へ行くと言い残して出て行ったきり帰って来なかった。予想通りの事である。
スキッパーの常套手段。
免許証のコピーは取らせてもらったが、おそらく何の意味もないであろう。
ない袖は振れない!

以前この事でケーサツに何度か相談した事がある。
無銭飲食はその場で押えれば立件可能。罪に問う事はできるが、ホテルの場合だと商契約の慣例で売り掛けや後日払いを認めてしまっている。
期日に支払いに来なくても、本人が支払う意思を示せば支払いの延滞でしかなく、それは民事事件になってしまい大変時間もかかり厄介である。 との事。
ケーサツはメンドーな事になった場合、大抵、“この場合は民事ですから・・・”
で逃げてしまうのだ。(交通事故の場合など)

今回のケースも、前述したように《売り掛け》《後日払い》を既に認めてしまっているので恐らくまともに取り合ってくれない。

スーパーで100円のガムを万引きすれば立派な犯罪であるが、ホテルで飲み食い宿泊して、その場で金払わずに
“いずれ必ず払う!”といい続ければ罪に問われる事はないということか・・・。

話を戻す。
しかしこちらも言われるままなすがままでは気が治まらん!
免許証によると本籍現住所とも鳥取県。○田○○る。62歳。
チェックインの際書いてもらったカードのあて先に電話をしてみる。
期待はしてなかったがそこは何と実の姉の家であった。
ごく普通の初老の田舎風素朴な話し振りの姉によると
“以前からたびたび同様の事があり尻拭いをしてきた。迷惑している”
“もうだいぶ前に兄弟の縁を切った”
“消息は分からないが沖縄に住む息子と暮らしているのではないか”

という情報を与えてくれた。
彼女も被害者の一人なのかもしれない。
ホテル名も電話番号も告げず、“そちらに害が及ぶ事は断じてない”と言い残し電話を切った。

しかし何たる非道。無銭飲食宿泊を繰り返しカードに姉の電話番号を書きいれ、免許証を何の臆面もなくコピーに差し出す。
厚顔無恥。
もしかしてタダメシ食えるムショへの入所希望者なのか?
恐らく金は支払ってもらえないだろうし、これ以上この件に関わっては対費用効果及び精神衛生上よろしくないのでこの辺で打ち切りにする。

最近つとに思うのは、ホテルに於けるこの類の詐欺的行為やクレーマー(ヤタラといちゃモンつける人)、UG客は圧倒的に年配者が多い。
本来ならば、社会的には若者の規範になるべき指導的立場の年齢層の方々の一部のヒトとはいえ、この乱れようは如何なるものか。
昨今の地球の環境の破壊・温暖化と相まってヒト社会の軸も少しずつぶれ始めてきたのではないか? 
そう思うのは私だけなのだろうか。

終わり
Posted by 漫遊国 at 13:01 | Comments(4) | TrackBack(0) | ホテルストーリー

この記事へのトラックバックURL

http://deigohotel.koza.in/t1599977
この記事へのコメント
>UG客は圧倒的に年配者が多い

確率的にみると、確かにその傾向があると思います。
なんていうか、周囲に配慮しないワガママぶりみたいな感じで、
60前後の方に顕著な気がします。

年のせいなのか、それとも、生きてきた時代のせいなのか。
もう少し上の世代になると、凛として、しかも人に優しいオジィ、オバァも多い……。
Posted by ma~co at 2007年06月05日 13:21
そうそう! そんでもって成り上がり者にイヤな奴が多い傾向にある。

そういう親に育てられた子はかなりの確立で・・・。


又、最近 “ご主人様~” 喫茶 みたいのがはやってて

そういうのをサービスだと勘違いしている輩が多いのでは?

サービス業従事者はドレイではない!
Posted by 作者 at 2007年06月05日 19:42
はじめまして。毎回楽しく拝見させて頂いてます!
私は普段長いストーリーはあまり読みたがらないのですが宮城社長さんの書くストーリーはどれもおもしろくいつも次のストーリーを楽しみにしています♪
さて、今回のストーリーですが、まったくもって迷惑な人ですね。
私が通ってるビデオ屋さんでは現金がその時無い場合ツケをできるのですが、最初にメンバーズカードを作る際クレジットカードのナンバーを登録されます。もし、ツケをした本人から直接お金を取れなかった場合、その人のクレジットカードからお金を頂くというようになってます。またそのカードが本人のものなのか、期限など確認するために写真付きのIDも必要です。
誰にでもツケOKではなく、何か条件を付けてはいかがでしょうか。
初めてのコメで生意気な事言ってますがすいません。。。

今後このような被害が最小限におさまるよう願ってます。
お体を大切に今後も頑張ってください♪
Posted by Rie at 2007年06月07日 02:09
Rieさん いつもご拝読頂きありがとうございます。

犯罪大国アメリカのホテル等では、チェックインの際に有無を言わさず
カードの提示を求められ、何も売り掛けがなければ最後に目の前で印刷されたカード伝票を破り捨てます。

又、レンタカー屋さんではカードでの借用が必須条件で、現金では車を貸してくれません。

いずれも何かあった場合追加請求が可能だからです。

日本のホテルでもごく稀にデポジット(証拠金)を請求される場合もあります。

しかし今回の場合は、こちら側の脇の甘さも大きな原因のひとつです。ホテルマンとして観察眼を磨けばそういった事は防げるでしょう。

誰にでもではなく、ある一定の条件をつけてツケOKという方法は、今後もっと検討しなければならないでしょうね。
日本社会も悲しいけれど、それをせざるをえない状況に近ずきつつあるという事でしょうか・・・。

しかしその場合、一部UG客の為にセキュリティを強化するあまり、善意のお客さんに対して気分を害する様な事があってはならない。というのが絶対条件ですね!

この事は、お客様との信頼関係を重視するホテルの永遠のテーマです。
又ご意見いただければ幸いです。
Posted by 作者 at 2007年06月07日 07:34